
「歯医者は痛くなってから行くところ」
皆さん、そう思っていらっしゃるのではないでしょうか。
お気持ちはよく分かります。
「むし歯になったら、削って詰めたら治る」「歯周病は歯磨きしているから大丈夫」と思いますよね?
実は、それは違うのです。
「歯医者は痛くなってから行くところ」
皆さん、そう思っていらっしゃるのではないでしょうか。
お気持ちはよく分かります。
「むし歯になったら、削って詰めたら治る」「歯周病は歯磨きしているから大丈夫」と思いますよね?
実は、それは違うのです。
一旦むし歯になったら、確かに削って詰めます。しかし、その歯は以前と同じ状態ではありません。 いくら私たちが丹精込めてピカピカに磨いても、悲しい事に人間の目には見えないほどの小さな段差ができてしま います。そして、そんな小さな段差でも、もっと小さい細菌が溜まるには十分なのです。 つまり、虫歯予備軍ともいえる状況です。 だから、治療をした所を二度と悪くしないためにも、予防をする事をお勧めするのです。
歯周病の原因は「バイオフィルム」という歯周病菌の集合体です。
日常で見かけるバイオフィルムは、台所やお風呂の排水のネバネバした部分で、細菌が菌体外多糖という物を作って堆積した非常に取りにくい細菌の固まりです。
バイオフィルムはネバネバしており、接着面に強固に付着します。
そして、その存在下の細菌・バクテリア等の増殖に良い環境・温床を与え、また、局所的・全身的抗生物質(化膿止め)、抗微生物薬剤に対して強い抵抗性をもたらします。 これは、バイオフィルムは歯磨きでは簡単に落ちず、抗生物質を飲むだけで除菌することや、デンタルリンスでうがいをすることでバイオフィルムを洗い流すことは出来ない事を意味しています。
そのバイオフィルムを取り除くのにはスケーリング、およびPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)を行うことが必要です。
一見歯石がついていない所にも、処置を行うことでバイオフィルムを破壊していくことが、長く歯を守っていく方法だと考えられてきています。
以下は国別のむし歯本数をグラフで表したものです。
日本とスウェーデンを比較してみましょう。
砂糖の消費量は日本のほうが少ないのに、むし歯は日本のほうが多い。
人種が違うからでしょうか?それとも、自然環境が異なるからでしょうか?
実はスウェーデンは、30年前まで「むし歯の洪水」と呼ばれるほどのむし歯大国でした。
そこで国を挙げて、予防診療に取り組んだ結果、このような状況を生み出すことができたのです。
日本の保険制度では「悪いところを削ってつめる、抜いて入れ歯にする」ことしか保険として認められていなかったからです。ですから、日本人の頭の中に「歯医者は歯が痛くなったら行くところだ」という意識がついてしまったのです。
では、どうしたら日本もスウェーデンのように歯を残せるのでしょうか?
スウェーデンで」はどのようにして、歯を残しているのでしょうか?
その答えが「1~3ヵ月に一回、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けること」です。
虫歯や歯周病の状態によって、1~6ヶ月ごとにお口の中を診査します。
虫歯や、歯周病のチェックを行い、前回と比較します。
従来の歯石を除去するスケーリングのみならず、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)という方法で、歯の表面から、細菌の付いたプラークをはがし取ります。
キレイになった歯面にフッ素を塗布し、エナメル質の強化や細菌の活動の抑制をはかり、むし歯の予防に役立てます。